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としのすけのワインハウス

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ワインはダイエットに良いか?カロリーは?

人は中年を過ぎると太りがちになります。
これは基礎代謝が低下するからです。
基礎代謝とは「生命を維持するのに最低限必要なエネルギー代謝」で、主として体温維持分、すなわち、「寝ている状態で一定の時間に消費する熱量 」で表します。
基礎代謝は子供の頃は高く、加齢によってだんだんと低下するのですが、かといって食べる量は減るわけではなく、むしろ美食に溺れて過剰なカロリーを摂りがちになります。
こうなるとその過剰分が身体や内臓に脂肪の形で蓄えられることになるわけです。

最近、この基礎代謝を上げよう!ということで【クエン酸】が脚光を浴びているようです。
要は、【クエン酸】が主役?を務める解糖系(食べ物から取り込んだ糖質が分解される経路)をしっかり回してやることで、過剰なカロリーを消費してやろうという考えです。
ではこの【クエン酸】が主役を務める解糖系(だって「クエン酸サイクル」って名前もついてるんです)とは?

食べ物から取り込まれた糖質は、消化器系や肝臓で【グルコース】(ワイン縁のブドウ糖!?)に変換されます。
それが血液に乗って筋肉にも運ばれ、肝臓・筋肉で【グリコーゲン】の形で蓄えられます。
しかし、肝臓や筋肉での貯蔵量は決まっているので、過剰の【グルコース】は、血液に乗ってさまざまな機関の細胞に送られ、各細胞内でグルコースが代謝され、【ピルビン酸】になります。(各細胞のグルコースの摂取には、かの有名な【インシュリン】が関与し、コントロールしています)

【ピルビン酸】は酸素の存在下で分解・脱炭酸されて【アセチルCoA】という物質になり、次のクエン酸サイクルにつながる準備が整います。

*【ピルビン酸】について
ワインのことを「ビン」とか「ヴァン」とか呼びますが、ビネガー(酢)の語源が「ビン(ワイン)・ニガー(黒く腐ったもの)」であることは割と知られていますね。
この【ピルビン酸】の語源もそこから来ているように思います。
なんと!この【ピルビン酸】、和名は【焦性ブドウ酸】といい、以前はワインでお馴染みの【酒石酸】(あのコルクやボトルの縁でキラキラ輝く美しい結晶)を乾留して得ていたのです!
またまたワインに縁の深いモノですね。(^^ゞ

また、【ピルビン酸】は無酸素状態では異なった分解経路をとり、【アセチルCoA】ではなく【乳酸】(疲労物質として有名ですね)を生成します。
これが筋肉中に蓄積すると、筋肉が緊張しこわばった状態になり、肩こりや筋肉痛を起こします。
【乳酸】が全身に行き渡ると、体のpHが酸性に傾き、全身的な疲労を感じます。
(アルカリ性食品が良いと言われるのは、この体のpHが酸性に傾くのを緩和するからです)

さて、いよいよここからがクエン酸サイクル。
先で準備した【アセチルCoA】は【オキザロ酢酸】と結びついて【クエン酸】を生成し、クエン酸サイクルへと入ります。
そして【アミノ酸】や種々の【ビタミン類】(【ニコチン酸】【ビタミンB2】【ビタミンB1】【パントテン酸】等)の存在下で化学変化を続け、【アコニット酸】【イソクエン酸】【アルファケトグルタル酸】【コハク酸】【フマル酸】【リンゴ酸】ときて一周回り【オキザロ酢酸】に戻ります。
その際、二酸化炭素と水を生成し、多量のアデノシン3燐酸(ATP)というエネルギーをつくります。
(クエン酸サイクルが一周回ると12個のATPが出来ます。1分子の【グルコース】(ブドウ糖)からは38個のATPが出来ます。)

図にするとこのとおり。(図になってませんね)(^^ゞ 

【アセチルCoA】
+【オキザロ酢酸】→【クエン酸】→【アコニット酸】→【イソクエン酸】
                                       ↓
【オキザロ酢酸】←【リンゴ酸】←【フマル酸】←【コハク酸】←【アルファケトグルタル酸】

また、クエン酸サイクルに入れなかった【アセチルCoA】は恐怖の「脂肪合成」へと進んでいきます。
つまり、クエン酸サイクルが回らないと、疲労と脂肪が蓄積するのです!。(ガガーン!)

ヤバっ、クエン酸サイクルを回さなければ!ということで、何をするかというと・・・今流行の【クエン酸】を摂取するのです。
【クエン酸】を摂取すると、細胞内にクエン酸が多くなり、生体の化学反応はバランスを取ろうとしてクエン酸を分解して次の行程に進めようとします。
つまり、【アコニット酸】を作ろうとします。
それで「無理矢理?」クエン酸サイクルが動くという訳。
そうなれば結局、反応の連鎖で【オキザロ酢酸】が増え、めでたく【アセチルCoA】が落ち着く先が出来て、恐怖の「脂肪合成」への道に進まなくても良くなるという按配。

もっとうまく行けば、【アセチルCoA】が足りない!状況になり、蓄積されていた脂肪が酸化されて【アセチルCoA】の形に分解され、クエン酸サイクルに送りこまれることに。
また、【ピルビン酸】からも一生懸命【アセチルCoA】を作るわけですが、足りなくなると【乳酸】を分解して【ピルビン酸】を調達するという荒技も現れてきます。

このように、クエン酸サイクルを回すことで、【脂肪】も【乳酸】も減るということになるわけです。(^^)

さて、前振りが長くなりました。
ワインはダイエットに良いか?でしたね。
ワインに含まれる酸は主として【リンゴ酸】と【乳酸】です。
なんと!【リンゴ酸】は、クエン酸サイクルの途中にしっかりあるではないですか!
と言うことは、リンゴ酸が増えると、次の【オキザロ酢酸】が増え、めでたく【アセチルCoA】が落ち着く先が出来て、恐怖の「脂肪合成」への道に進まなくても良くなるという、クエン酸が良い働きをするメカニズムと同じことがおこるはずなのです。
残念ながら【乳酸】は直接にクエン酸サイクルを強制的に回す役割を果たしませんが、【リンゴ酸】の力で、ダイエットに好ましい方向に働くことが「理論的には」考えられます。

ただ、ご存じのとおりワインにはアルコールが含まれており、アルコール発酵に使われなかった糖質や種々のタンパク質も入っているので、カロリーもあります。
「ワインをいっぱい飲めば痩せられる!」というのは間違いで、「リンゴ酸が入っているから良い方だ」くらいの認識に止めるべきですので悪しからず。(^^ゞ
くれぐれも、飲み過ぎて「体を壊して」痩せたり、「下痢になって」痩せたりなさいませんよう。(笑)


ちなみに、アルコール度数1%当たりのカロリー(100ml)はだいたい下記のとおり。

ウォッカ:約5kcal

焼酎:約6kcal
ウイスキー:約6kcal
ブランデー:約6kcal
ラム:約6kcal
ワイン:約6kcal

日本酒:約7kcal
泡盛:約7kcal
ジン:約7kcal

ビール:約8kcal
シャンパン:約8kcal

ですので、アルコール度数13%のワインを200ml飲んだとすると、
6(kcal)×13(%)/1(%)×200(ml)/100(ml)=156(kcal)
で、約156Kcalになっちゃいます。
ワインを1杯飲むと、お茶碗に軽く1杯分のゴハン程度のカロリーがあると思っておいてください。
1本あたり(1本当り)だと、だいたい600kcal弱ってところでしょうかね。


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